第17回:「まるしん」@大阪京橋

「お~、まいど!」半袖Tシャツ、首元にタオルをぐるり、白前掛けをギュッ。今日もビシッと決まってはる。何時も変わらず元気に迎えてくれる大将の笑顔に 合いたくて通い始めた。私だけやあらへん。毎日、日に何度も通う客がいる。この店の訪問のためだけにわざわざ東京からやってきて、朝から晩まで何時間も立 ちんぼっちゅう熱狂的ファンさえいる。(負けてられへん!)JR京橋駅すぐ、飲み屋ストリートに構え50年近くの名店立ち飲み「まるしん」。
酒が染みツヤを増すカウンター、幾人もの酔客を支え丸みをおびたその縁。煙草の灰で煤けた足元。『明日から禁煙』いつまでも実行できずすっかり変色した札…。其処此処に店の歴史と温もりが感じられる雰囲気もたまらなくエエんやわ。
横長の店内、大将の持ち場である右手の席が私のお気に入り。先客で埋まり他席を勧められるとガッカリ落胆。空くのを待ちつつ手酌でビールをちびちび。せやけど。遠目で見るその姿もまたステキ♡なぁんて、片思いの相手を想う気持ちで飲る酒もまた旨いんやわ。
「自分、うち初めてやなぁ?」そう言って、初めて来る客にサービスされるんは、澄んだ味わいの出汁にとろろ昆布の旨味が重なり、スターターにも飲んだシメにもやさしく染み入る名物ゆどうふ。年中無休で供され季節問わず注文が絶えぬ、まさに名物の一品。
塩気のきいたネギ入りのだしまきは、チャチャッと手際の良い調理姿までも肴になる。穴子煮こごりはプリプリのゼラチン質が舌でじんわり溶けたのち、ファッ ファの穴子切り身がごろごろ迫ってくる絶品。新鮮な刺身の美味しさ然る事ながら、歯ぁの弱いおっちゃんも、魚を食べるんがヘタな人でも食べやすい、身離れ 良くやらかくなったカレイの煮付は、よぉ味がしゅんで白飯欲してまう。冬期限定、さつま揚げ入りの濃ゆいかす汁でほっこり〆。
休む間も無いほど忙しい最中、合間に缶コーヒーをクッと飲む姿、可愛らしい奥さまとのヤリトリ、常連とたわいない話を交わす姿。酒と肴を脇に終始、大将に首ったけ…。酒とダブルで酔ってまう毎夜…。
いつまでもどうかお元気で。毎回、そう願いつつお店を後にするのでした。

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