第34回「よしのや酒店」@大阪今宮

女性が仕切る酒場ってステキやん。そう思えるようになったのはつい最近のこと。正直、何度か嫌な思いをしたことがある。男性が集う場に、ひとり女の私が立 ち入る事を嫌ったんかしら、つっけんどんな態度でウマイ酒も肴も台無しになった。それがトラウマになり、女性のみが立つ酒場の暖簾をくぐるのが怖くなっ た。せやけど、もちろんそんな店だけちゃう。女性も、お一人さんも、一見さんも分け隔てなく対応下さり、皆が心地よい場を提供してくれる店もあるねん。こ こ今宮の「よしのや酒店」もそのひとつ。倉庫だったという場所を改装し約6年前のオープン。初訪問時のお姉さんの元気なお出迎えが印象深い。サラリーマン グループの後に続いた私を仲間だと勘違いされるも、「あ、おひとりね!ごめんねぇ!」と席へと通して下さった。ビールケースのテーブルにつき店内を見回す と、テーブルには可愛らしい紙で留められるお箸、ひとまとめの調味料、各所に設置されるティッシュなど、随所に女性らしい気遣いが感じられる。奥の調理場 では女性陣が今宵の肴を準備中。おつまみだけでなく手作りの肴や、新鮮魚介類は定番に加え旬物も揃う。初春には、美しく透き通るホタルイカの刺身を頂い たっけ。この日は厚切りのよこわに天然ハマチ、梅肉と酢味噌が添えられる活はもの盛りあわせ。それらをキリリと冷えた地酒で流す(ビールはチェイサー ね)。揚げたてがバットに盛られる様に目を奪われすかさず注文した串カツ。ザックリとした衣に容器入りのとんかつソースをダボッとかけジャンクに齧る。家 庭の味に似た風が妙に美味いんやわ。肉たまねぎ煮を注文すると「はいっ、肉玉ひとつ~!」と元気な声が飛びレンチンしてからの、「熱いから気ぃつけて ね~」とリズムよく我が元へ。大きな牛肉にくったり玉ねぎ、香り高いごぼうが入った甘めの味付け。焼酎でしめる。焼そばロールはたっぷりの焼きそばを薄焼 き卵で巻いた、いわゆるオムそばやね。シュッと線書きマヨネーズに青海苔でお化粧されたその美しき姿にも女性らしさを感じつつ。ガツガツ食らう私は女性度 マイナスやんか…。
棚いっぱいに並ぶキープボトルから店の人気度がうかがえる。男性のみならず、ひとりふらり訪れる女性も見られるのは、やはりこの店を守る女性陣の明るさや 笑顔のおかげやね。良い意味でイヤらしさがなく、老若男女問わず誰もが純粋に酒肴を、空間を楽しめる酒場やねん。「また寄ってね~!」。元気なお姉さんに 見送られ、ほな元気に次行こか!

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