第36回「地酒蔵大阪」@大阪大正

今宵はとれピチ海鮮系でも攻めよか!と、大正の駅に降り立ったその数分後、気分は一転。私の胃袋はモーレツに肉を欲した。女心と秋の空。変わりやすいのだ。慣れぬ地で欲を満たしてくれる肉を求めるのは至難の技。されど、貪欲な酒飲みゆえ、めぼしい店がすぐさま思いついた。環状線ガード下の立ち飲み屋へと歩みを早める。芳寿豚と地酒がウリの「地酒蔵大阪」。ワイン漬けだった前夜から、今宵は日本酒漬けになりましょか。
高知県「豊の梅」、福井県「白龍」、千葉県「きのえね」、山形県「栄光富士」…。キリリ冷えたそれらをワイングラスで次々に流し込む。火照った体に染み渡るこの快感を味わえるのもあと少しやなぁ…。夏の終わりを惜しみつつも、食欲の秋全開。旨い酒には旨いアテをば。求めるお肉は豚さま。市場にはあまり出回らないという長崎ご出身の希少な「芳寿豚(ほうじゅとん)」を使った品々が名物。中でも必食のチャーシューは、肩ロースをドーンと塊のまま特製ダレに3日以上漬け込み、弱火のオーブンで1時間じっくり火を入れる。そしてその翌日、炭の上に1日吊るして完成するというこだわり様。出来上がったそれをオーダー後に炭火で焼き上げ供されるのが、吊るしチャーシュー炭焼き。モクモクと煙を上げ店内が美味しい香りに包まれる。外に放たれる香りで思わず立ち寄る人も少なくないはず。ステーキなみのボリュームを一切れガブッ。こんがり炭の香ばしさに、ギュッととじこめられた旨みが噛むほどにじわじわと溢れ出す。口中に余韻を残しつつ酒を流し込むと、豚と米、双方の甘みがより高まる。それでいて後口はしつこくない。ゆえ、この黄金コンビ、ノンストップですねん。ビールでもワインでもなく日本酒にピタリなかつて無い、極上チャーシューに出会ってしまいましたわ。その他、脂身を最大限に味わえるシンプル豚バラ炭焼き、美しき自家製ローストポーク。豚本来の美味しさを実感させてくれる品々に完敗、乾杯ですぅ。
「芳寿豚」にノックアウトされつつ、豊富な地酒を進ませるんは豚だけやおまへん。こだわり野菜の大半は丹波からの仕入れ。精力つきそなワイルドな茨木市の鹿肉のたたき、ねっとりうっとり舌触りのつしま地どり新鮮ユッケ。箸休めにと所望した自家製燻製は、鼻から抜けゆく燻した香りで、いつまでも酒が飲めてもうて箸も酒も止まらへん。
夕空が夜空に変わるのと入れ替わりに、私のほっぺはオレンジ色。ほな、酔い覚ましにビールでも飲みに行きまひょか~。

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